横浜中華街には、たくさんの外国人観光客が訪れます。
アパグループ代表の元谷外志雄(もとやとしお)さんはとても日本を愛していて、宿泊を通して彼なりの考え方を宿泊者に知ってもらい、日本の在り方を問うています。
バリューと利便性で宿泊を決めた韓国や中国本土からのツーリストの中には、彼の個人的な主張に憤慨して、利用を自粛したり、取引を中止したり、ネット上で炎上したりしています。
そんな彼が、ちょうど2年前の2019年9月20日、横浜みなとみらいにオープンしたのが、2,311部屋を誇る大型ホテル『アパホテル&リゾート横浜ベイタワー』です。去年(2020年)の11月、GoToトラベルキャンペーンを利用して泊まりに行ってみました。
彼はどういう想いでホテル業を展開しているのでしょう? 去年のあの状況でも黒字を出す経営手腕はもとより、彼のホテルがたくさんの人たちに支持されているからこそ、こんな大きなホテルを建てられるまで成長したのは間違いありません。
僕は、
その想いの源は、
彼の愛国心だと思います。
日本で「愛国」とか言うと、すぐに「右翼?」と脊髄反射のように反応する人、あなたの知り合いにもいませんか(もしかして「愛国心が戦争に繋がる」とか、誰かに刷り込まれたのでしょうか?!?!)?
それを右と言う人がいるなら、僕は渡米して、ここ10年くらいは特に、歳をとるごとに右傾化してきたなぁって思います。もともとは(今でも)超個人主義なんですけどね。
アメリカでは、幼少の頃から愛国心(というマインド)がとても身近にあります。国旗掲揚や国旗降納の時には、気がついた人は、大人も子供もその場に立ち止まり、右手を胸にあてて掲揚台のある方を向きます。
国旗はとても大切に扱われ、たたみ方が決まっています。決して地面に着けてはいけないし、確か雨に濡らしてもいけません。夜はちゃんとライトアップしなければいけません(どれも暗黙の常識&マナーで罰則はありません)。
学校では、子供たちは毎日アメリカ合衆国に忠誠を誓います*。
個人の権利を尊重するアメリカですが、個人個人は、それが尊重されているアメリカ合衆国に対して忠誠を誓い、そんな自分たちの国を愛し、幸せに生きようとしているのですね。自分たちの立ち位置がちゃんと各々の中でイメージできているからこそ、言う時には言う(主張)し、やる時にはやる(行動)するんです。
25年前、「こんな国ムリ〜」って日本を飛び出しハワイに移住しましたが、自分の生まれ育った国を海の向こうから眺めているうちに、その良さや素晴らしさにやっと気がつきました(気づくの遅すぎ)。
国は、国土と国民、そしてその国の歴史や文化、習慣や風習といった目に見えない無形の価値観、その国で生まれて死んだ人たちすべてで成り立っています。
長い間、空気を読んだり忖度したり阿吽の呼吸でもって、文脈や行間を共有しながらのハイコンテクストな文化が続いてきましたが、本当の意味での開国(グローバル化)が迫られている昨今、そういった日本独特のやり方にも修正が求められています。
同様に、私たちの価値観の多様化によって、その習わしやしきたりのアップデートが、さまざまなところで試みられています。言葉による情報伝達や情報交換は、私たち日本人同士でも、これからますます重視されていくことでしょう。
その時々のアップデートやアンチテーゼが許されるのも、主義主張が自由にできるのも、国がそれなりに安寧だからこそ可能なわけです。
誰か(国民全員)が、どこか(日本中、そして世界中)で、一所懸命みんな(国民全員、そして世界中の人たち)のために頑張っているからこそ、それができる国を豊かに保ち発展させよとうとしている(国民が投票し選挙で選ばれた)人たちがいるからこそ、可能なわけです。
人は何かをする時、目先のことに集中しながら、その先で起こる出来事をリアルにイメージすることで、その何かが誰かに伝わり、その誰かを感動させ、そして幸せにします。それをみんながやったりやってもらったりすることで、人の輪が広がっていき、ひいては国を形成するのです。
このホテルのロビーは、そんな経営者の思いが形になっているのだと思ったら、縦横線を引いたように背筋が伸びました。
そんな国で自由に好きなことをしながら生きていけるのですから、これはもう「すき〜!」とか「あいしてる〜!」って思えた方が、も〜そっちの方がう〜んと気分が良くないですか?!
先月のオリンピックだって、選手はそれが本人にとってモチベーションになるなら、「日本のために」って思って(口に出して)競技しちゃって全然OKだと思っていました。
もう随分前ですが、一時期、「楽しみました」って言うのが流行ってるの? って思ってしまうくらい、選手たちが口を揃えて結果(順位)よりも「楽しみました」が目立った時に、僕はひそかにイラってキていました。楽しいのは言わなくても分かりますし、どんなに大変でも楽しいから続けてこられたわけでしょうから(逆に、楽しくなかったらメダルが取っても嬉しくないでしょうし)。
人それぞれ自国に対する想いがあるでしょうから、それを大切にするのはとても誇らしいことだと思うし、大切にした方が良いと思っています。
「国を愛する心」が愛国心だとしたら、そんな心を持った人たちが住まう国ならば、これから生まれてくる子供たちだって、そんな国を自然に好きになる「愛したくなる」心が芽生えてくるのではないでしょうか。
日本が好きなら、それは愛国心があるということです。国を愛する心が、国を愛したいという心が、日本人にもっと自覚されると良いな〜って思っています。日本の皆さん、日本のことをどんどん自慢しちゃってください。日本愛、ガンガン世界中にかましちゃってくださ〜い!
明日の日本を、
皆さんよろしく!
そういえば、
明日は9月11日。
もう20年、早いですね。
* Pledge of Allegiance
“I pledge allegiance to the Flag of the United States of America, and to the Republic for which it stands, one Nation under God, indivisible, with liberty and justice for all.”
「私は、アメリカ合衆国国旗と、それが象徴する万民のための自由と正義を備えた、神のもとに分割すべからざる一国家である共和国に、忠誠を誓います。」